夢って遠いね

ほっと一息つきたいあなたに、ささやかな憩いの時間を。

野口剛「貴女が遠くへ行く 純子さんの幸せを願って」を読む

好評をいただくも、なかなか私のエネルギーが必要になるためにゆっくりな詩喰シリーズ、第六弾である。 今回は、野口剛:http://twitter.com/nogutigoさんから作品の指定を受けたので、それを喰らっていこうと思う。 彼は一途な人だ。そして文学に真摯で、夢…

「あなたのいるたった一つの世界」あとがき

あなたのいるたった一つの世界 | 小説投稿サイトのアルファポリス ※例によって長いです。 無事書き終えることが出来た「あなたのいるたった一つの世界」。初出のタイトルを「君といない過去で」としていましたが、当初のプロットから大きくは動き方を変えて…

詩人が息を詰まらせた時に読むお話

言葉ならある。 けれど言葉以上の何物にもならない。 そんな思いに頭を抱えたことはあるだろうか。 あゝ、あるからこそ、あなたはここに来たのだ。 少しばかり、そこに腰掛けて、私の話を聞いてほしい。 きっとあなたがもう一度目を開ける時、ここに来た時の…

微笑む

いつからだったか、悲しいと言わなくなった。 暑いとか、寒いとかと同じ、そう思うようになったから。口にしたところで、悲しみがなくなるわけでもない。 うだるような熱さのもと、どうにかしてくれと言われたところで、自分も耐えているんだ、といった顔を…

雪下まほろを読む

試食のつもりで詩を喰ってみる、というのが「藤夜アキの詩喰」のコンセプト、と後付け理論を語ってみる。これが試食ならとうの昔にスーパー出禁だと思うが。 そんな第5回に、私の食卓に料理を供してくれたのは、雪下 まほろ(ゆきしも まほろ) (@t8x9jxgda…

【詩】石蹴り【朗読】

【朗読】「石蹴り」幼い頃に始めたそれを、いまだに続けるということは。#詩 pic.twitter.com/0LyoBBAobK— 藤夜アキ/よる@固定ツイ見て (@Tohya_Aki) 2019年1月21日 小学生が始めた石蹴り いまだに僕は蹴り続けてる ランドセルがエナメルバッグになって スク…

日向理人を読む

自分の名前がちょいとでも知られれば恩の字だ、と思っての下心から始まった企画、藤夜アキの詩喰シリーズ第四弾は、日向理人 (@rihito_hyuga) | Twitterさんの詩を喰らふてみむとてするなり。 悲哀が好きな彼女は、私と感性が合う。しかも彼女には物事に没入…

Re+ "LuLLaBy"を読む

好評の企画になるなどと思わなかった。 元来、文筆をする者は読んでもらいたい生き物なのだから、至極当然と言えば当然なのだが、よく考えてみれば、このように感想以上の考察を得るような機会も多くはない。 これが何らか喜びのある企画として受け止めても…

camelを読む

めでたいことにシリーズ化することが決まったこの企画。以後、藤夜アキの詩喰と記してやっていこうと思う。 そんな二回目はcamel (@kaerutorakuda) | Twitterさんの詩を喰らおうと思う。 彼女は不思議な空間を作り上げる達人だ。以前、「キリン」という小説…

黒羽黎斗を読む

彼はつい最近詩を詠み始めたという。なるほど、時空的にはそうなのやもしれない。けれど、どうやら彼は前世から詩を書いていたらしい。そう考えないと可笑しい。 そんな冗談はさておき、彼を読む中で、私は彼の良きところを盗みたく思う。私は貪欲なのだ。私…

この10年を振り返って - 藤夜アキ NEXT 10 YEARS PROJECT

こんばんは、藤夜アキです。 今年、2019年は、私藤夜アキが創作を始めてから10年になる節目の年です。 もともと文章自体はもっと前から書いていたのですが、小説家になりたい、と心に決めて物書きを始めたのが2009年のことでしたので、私の物書き人生の始ま…

やさしく考える詩のはじめかた #3.5 とりあえず書いてみよう

講義は眠くなります。だから僕らは抗議したい、たまには僕らが話す機会が欲しいと。 こんばんは、藤夜アキです。 今回は#3と#4の合間、#3.5として、私が話すばかりではなく、皆さんにもに一作品書いてもらおうと思います。 さあ、紙とペンをご用意、ないしお…

やさしく考える詩のはじめかた #3 ことばを探す旅に出る

筆を執ることだけは億劫にならない、だけどiPhoneでしか書かないから筆はおろかペンだって持ちやしない、どうも、藤夜アキです。 このシリーズも三回目。ありがたいお言葉を詩作仲間の方にいただいたこともあって、書く気力が湧いてきました(サボる創作家の…

私の詩と2018

今年は詩人になろうと決意した年でした。もともと小説家になりたいと願っている人だから、これはこれで寄り道でしかないとして。でも、どんな道を歩んでも、文学を志すなら全部繋がっているから、悪くはないだろうな、って気がします。 九月には公募の最終選…

交響曲第1番 あとがき

まだ「交響曲第1番」をお読みでない方は、下記リンク先の小説家になろうサイトでお読みください。 https://ncode.syosetu.com/n7740fd/ -------------------------------------------------- 交響曲と言えば、真っ先に浮かぶのは第五番。かの有名な「運命」…

【詩】赤い絨毯

やさしく考える詩のはじめかた #2 詩を詩にするもの

第二回 詩を詩にするもの 無事に第二回スタートです。サボり癖のある人なので、ちゃんと完結できなかったらどうしよう、っていつも思っています。詩はちゃんと書き切れる、だから素敵なんですよ。 第一回はこちらです。 tohya-aki-works.hatenablog.jp さぁ…

やさしく考える詩のはじめかた #1 詩って何だろう?

第一回 詩って何だろう? はじめまして。藤夜アキと申します。 この講座は、詩を書いてみたいけれど、どうやったら良いんだろう、と思ったり、書いている内に分からなくなった、という方向けに、もっと詩を分かってみたい私が、一緒に詩について考える機会を…

【日記】私の詩の目指すところ 〜誰も傷付けない形で苦しさを言葉にすること〜

こんばんは、藤夜アキです。 梅田の地下を歩いていた折、ふと、浮かんできたもの。それをまとめたのが、次のツイートです。 日々の悩み苦しみを、人に言えない、相談出来ない。相手はいるけれど、したいと思えない。迷惑をかけたくない、迷惑だったと思われ…

【日記】気が向いたので書いてみる

こんばんは(それはきっと、いつでも)、藤夜アキです。 最初のブログを非公開にしてから一年くらい経ったでしょうか。 創作のために別枠で作ったこちらは、まるで役割を果たすことなく眠っていました。 あれから実況者になったり、投稿活動を毎月するように…

【詩】恋、からから回ったって

からから。 私の恋はそんな音ばかりだって。 嘆くばかりの十七も。 諦めるだけの十九も。 泣き続けた二十一も。 何も変えてくれない。 ただただ悲しみが募る。 ねえ 私。 そんな恋のままで良いの? 恋の可能性を次の恋に求めて。 次の恋 次の恋。 消費するだ…

【詩】Mirror

鏡は嘘吐きだ。 外にいる私は、あなたの代わりに笑顔を作る。 あなたの叫びを、気付かせないように。 誰かが鏡に映る私を見ても、同じ私が映っていると思うだろう。 生きたいと願う私が映っていると思うだろう。 死にたいと願う私が映っていると思わないだろ…

このブログの運営方針について

こんにちは。 藤夜アキです。 先日はてなブログを始めて、色々使い方に慣れて来たのですが、「好きなものだけ詰め込んでやりました。」(http://tohya-aki.hatenablog.jp)は基本的に私があれこれ話す雑記帳的なブログにしたので、詩を唐突に投稿すると戸惑…